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キャンピングカーの定番!バスコンについて知ろう
バスコンといえば、キャンピングカーを経験した人がいつかは乗ってみたい…と憧れるキャンピングカーの1つ。
よく見るバスをそのままキャンピングカーに改造しているため、他のキャンピングカーとは非にならないほどの大きな居住空間が魅力です。
今回はそんなバスコンの基礎知識をまとめました。
バスコンってどんなキャンピングカーのこと?
「バスコンバージョン」「バスコン」とはマイクロバスやバスの外観のまま、車内をキャンピングカー仕様に改造した車のことを言います。つまりはバス型のキャンピングカーです。
また、一言でバスコンといっても実は2つのタイプがあります。
1つ目は、マイクロバスの内装だけをキャンピングカー仕様にしたタイプ
2つ目は、バスのボディ部分を取り外し、キャンピングカー専用のボディを取り付けたタイプ
サイズも様々で、バスというと大型車を想像するかもしれませんが、20人程度が乗れるようなものもあれば、乗車人数は10人以下のものもあります。
20人程度が乗れるようなバスコンは当然広々としており、そのスペースを活かして架装した居住空間は文字通り”動く家”と呼ぶのにふさわしいものになります。
バスコンの特徴
キャンピングカーに乗る人にとっては憧れでもあるバスコンですが、他のタイプのキャンピングカーと比べてどんな特徴があるんでしょうか?
キャンピングカーの基礎知識 バスコンの強み その1: 広々とした車内空間
繰り返しになりますが、バスコンはほかのキャンピングカーよりも広い車内空間が最大の魅力。
限られたスペースだと車内の架装も限られたものしか選択できない場合がありますが、バスコンならキッチン・冷蔵庫・ベッド・リビングスペース・トイレなどほしいものはすべて揃えられるんですね。
またベースがバスなので、最大積載量も他のキャンピングカーよりも大きく、多くの装備を詰め込むことができるので、まさに夢のキャンピングカーを実現できるんです。
キャンピングカーの基礎知識 バスコンの強み その2: 快適な乗り心地
大勢の人を運ぶために作られているバスであるため、車内に過ごす人が快適に感じられる乗り心地を実現してくれるのもバスコンの魅力。
トラックなどがベースになっているバンコンなどと比べると安定感があり、車種によってはダブルタイヤになっており車自体のふらつきが少ないのも魅力です。
普段一般的なバスに乗っているだけだとあまり感じないかもしれませんが、貨物を運ぶための大型車などと比較すると圧倒的にバスの方が乗り心地が良いんです。
キャンピングカーの基礎知識 バスコンの強み その3: 運転のしやすさ
バスコンは力強いパワーを持ったエンジンを積んでいることもあり、高速道路などでも十分なスピードを安定的に出すことができる走行性能を持っています。
また、フロントガラスが大きい、ドライバーの位置が高いこともあり、ドライバーにとっても視界が広く運転のしやすさが魅力です。
さらに、基本的にはバスコンは大型なので運転の難易度が上がりますが、車両によっては車体が大きくても取り回しがしやすいものがあるのも事実。
駐車場などでの取り回しで苦労しない最小回転半径(ハンドルを最大まで切ったときの外側の前輪が回る半径)の基準とも言われる5.5m以下のマイクロバスも存在し、バスとはいってもワンボックスカーと同じ程度の取り回しのしやすさを実現できるのもバスコンの優れた点といってよいでしょう。
キャンピングカーの基礎知識:バスコンの弱み その1: 価格が高い
当然と言えば当然ですが、他のタイプと比べて大きな車体である分、やはり価格が高いのがバスコンの弱み。
購入するとしても、新車であれば1,000万円を超えることもあり、やや他のキャンピングカーと比べて敷居が高いです。
だからこそキャンピングカー好きにとっては憧れでもあり、その分フル装備を実現できるわけです。
キャンピングカーの基礎知識:バスコンの弱み その2: 普通免許で運転できる車両が限られる
多くのキャンピングカーは普通免許さえ持っていれば運転できることが多いですが、バスコンは普通免許で運転ができるかどうかを必ず事前に確認する必要があります。
チェックポイントは大きくわけて2つあり、乗車定員と車自体の重量がカギとなってきます。
キャンピングカーの乗車定員が10人以下の場合、普通車扱いになるため、普通免許さえ取得していれば問題なく運転ができますが、11人以上のバスコンは中型免許以上が必要となります。
次に、車の重量については、いつ免許を取得したかによってもやや条件が変わってきます。
普通免許を持っている場合に運転可能な車両サイズ
取得年月 | 車両総重量 | 最大積載量 |
2007年6月1日以前 | 8トン未満 | 5トン未満 |
2007年6月2日~2017年3月11日 | 5トン未満 | 3トン未満 |
2017年3月12日以降 | 3.5トン未満 | 2トン未満 |
このように、バスコンは自身が持っている運転免許で運転ができるかを必ず事前に確認してからの利用が必要となり、やや面倒に感じる部分があるのも弱みの1つといっていいかもしれません。
キャンピングカーの基礎知識:バスコンの弱み その3: 駐車場が限られる
当然ではありますが、車両が大きいと駐車できる駐車場もある程度限られてきます。
道中でコンビニに立ち寄りたくても、駐車スペースが小さなところだと簡単には駐車ができないということもしばしば。普通車やサイズの小さなキャンピングカーに乗っていると気づかない不便な点があるのも、サイズの大きなバスコンの弱みです。
バスコンはどんな人におすすめ?
さて、上記のように、様々なメリットやデメリットがあるバスコンですが、いったいどんな方にオススメなのでしょうか?
長期的なキャンピングカー生活を楽しみたい人
キャンピングカーで長めのロードトリップへ、という方や、しばらくの間(もしくはこれからずっと?)キャンピングカーでvan life(バンライフ)を謳歌するぞ!という方には、やはりバスコンがオススメ。
動く家という言葉通り、日常生活に必要なものの大半を架装できるので、本当に普通のおうちを借りる必要がなくなるくらいの装備を用意することが可能です。
キャンピングカーっぽさをなくしたい人
ちょっと意外に感じるかもしれませんが、キャンピングカーのいかにもな見た目よりも、バスコンの見た目を好む方が多いのも事実。バンタイプは乗りつくした、とか、乗り心地をもっとよくしたい、という経験豊富なキャンピングカー愛好者の方には、バスコンが最適なキャンピングカーかもしれません。
おれも/わたしもいつかはバスコンに・・・という夢をかなえたい人
もはや論理的な理由なんて不要。キャンピングカーを愛する多くの人にとってはやはり夢であるのがバスコンです。
購入するのは価格も高く、当然維持費も高くなり経済面でのハードルが高いからなあと、延期し続けるのはもったいない!
1度で良いから乗ってみたいという方はバスコンレンタルで楽しんでみるのもオススメです。
バスコンを利用するときに注意したい装備
購入するとしても、レンタルをするとしても、バスコンを利用する際に注意してほしいのが装備内容。
メーカーや車種によっても様々なバスコンが存在しますが、バスコンを利用するなら事前に装備についてもしっかり確認しておきましょう。
バスコンでチェックすべき装備
その1:FFヒーター
バスコンに乗りたいと考えている方にとっては基本中の基本かもしれませんが、改めて確認しておきましょう。
まず「FFヒーター」とはキャンピングカーのエンジンを止めた状態でも使うことができる燃焼式ヒーターのことで、一般的な車についているエアコンよりも短い時間で車内を温めることができるんです。
特にバスコンは窓ガラスがほかのキャンピングカーよりも多いため、寒さの厳しい真冬は車内がとてつもなく寒くなることがあります。
そんなときにFFヒーターは必需品といってもよいでしょう。
特に気温が下がる秋口や冬にバスコンを利用する場合、FFヒーターがないと寒すぎて楽しめない!なんてことになりかねません。
その2: 家庭用エアコン
夏のキャンピングカー旅行では必須となるのがこちらのエアコン。
FFヒーター同様、車内の気温を常に快適な気温にしてくれるため、例えばペットとの旅行や大人数での旅行の場合は必ずほしい装備といえるでしょう。
その3:トイレ
キャンピングカーにトイレがあるものを選ぶかどうか、は意見がわかれるところ。
また、バスコンであればトイレがあるものも多いですが、やはり簡単に駐車できない場合があったり、長期利用をすることが多いバスコンであれば、やはり車内にトイレがあったほうが安心です。
バスコンの車両にはどんなものがある?
ここまでキャブコンの基礎知識をまとめてきましたが、最後に実際にどんな車両があるかをご紹介。
バスコン車両その1:三菱ふそう「ローザ」
代表的な車両の1つ目が「ローザ」で、燃費が良いことなどの経済面も魅力ですが、負担軽減のために「デュアルクラッチ採用6速セミオートマチックのDUONIC」という機能を、マイクロバスとしてははじめて装備しているなど、走行性能が優れていることが最大の魅力。
マイクロバスとしては、唯一4WDがあるのも「ローザ」なので、安心・安全を重視するユーザーに好まれる車両といってもいいかもしれません。
バスコン車両その2:日産「シビリアン」
幼稚園バスなどでも使われているのがこちらの「シビリアン」。
他の車両よりも購入価格が安いため経済的な面が人気でバスコンとして代表的な車両ではありますが、2021年4月をもって生産終了するため、これからは見る機会が減っていくでしょう。
バスコン車両その3:トヨタ「コースター」
2021年現在最も人気の車両といっても過言ではないのがトヨタ社の「コースター」。
トヨタだからということも人気の理由の1つですが、強みとしても紹介させていただいた取り回しのしやすさが最大の人気要因。
まとめ
ここまでキャンピングカーの種類の1つでもあるバスコンについての基礎知識をまとめました。
どちらかというと、初心者の方よりも経験者向けタイプではありますが、多くのキャンピングカー愛好者が目標とする1つのゴールでもあるバンコンについて、初心者の方もぜひ理解を深めていただければ幸いです!